"いい子"はやめて自分に還れ!『ジキル博士とハイド氏』原作に学ぶ

 

なきのごとく彷徨(うろつ)いてきた

モト教師、サイ之助です。

 

今、何で食っているかというと

 

ネットビジネス特に情報販売なんですが、

 

それはさておき、本日のつかみは

ミュージカルや韓国ドラマ

『ジキルとハイドに恋した私
~Hyde, Jekyll, Me…』でも人気の

ジキル博士とハイド氏』((((((ノ゚🐽゚)ノ

 

そのストーリーをロバート・ルイス・
ティーヴンソンの原作
The Strange

Case of DrJekyll and Mr Hyde,1886)

即して簡単にまとめた上で、
  👇



もはや若くもない私たち(もしあなたがまだ

お若かったら失礼;^^💦)がそこから

何を学べるかを考えていきたいと思います。

🌗『ジキル博士とハイド氏』のあらすじ

 読むのは面倒くさいという人のために、

映画の予告編動画を用意しましたので、

よろしければ、ご覧ください。


映画化は何度もされていますが、

こちらはなんと世紀の美女とも謳われた

あのイングリッド・バーグマン共演🙀

1941年作品です!

 はい、ストーリーはちっとも

わかりませんでしたね。

 

そこで、やはり読んでいただくことになります。

 

醜悪なハイドという小男が少女への
暴行を目撃され、彼の出入りする
建物や持ち出した小切手から
ジキル博士との関係が浮上する。

ジキルは、友人の弁護士アタスンに、
自分の死亡または失踪の場合には
全財産をハイドに相続させるという
遺言状を委託していた。


1年後、カルー卿をステッキで
撲殺するハイドの姿が目撃される。

アタスンの手引きで警察がハイドの
住居に入ると、凶器のステッキが発見
され、またハイドの筆跡とジキルの
それとに類似性が指摘される。

    紳士 vintage-1060202_640

ハイドは姿を消し、数か月の間、
ジキルは以前の社交性を取り戻して
いたものの、その後また訪問客を
拒否し始める。

友人のラニョン博士は、ジキルの
秘密を目撃し、やがて病死する。

ある夜、執事の求めでアタスンらが
ジキル邸へ行き、書斎に押し入ると、
自殺したらしいハイドの遺体があり、
机上にはジキルの分厚い手記。


その概容は以下のとおり。
表向きは善良な紳士である私の
最悪の欠点は「快楽への旺盛な
欲望」であり、これをひそかに
満たすために、完全な
「二重生活」を生きてきた。
                                   その後、科学的実験を重ねて
「善悪二要素の完全な分離の
可能性」を追求し、人格から「悪」
の側面のみを切り離して別人格を
出現させる薬品を発明。

これを用いて私はハイドという
別人に変身するようになった。

   

やがて薬を飲まなくても変身する
ようになってしまい、変身を
やめようと決意したものの、
それもままならず、カルー卿惨殺
という事件も起こしてしまった。


慈善事業に精を出すことで立ち
直れたように思えたが、公園で
突然、体調が急変しまたも
ハイドに変身した。

変身の頻度は増し、また元に戻る
ために必要な薬の量も増える一方。

               
                                                                      ハイドからジキルに戻る薬品は
まさに尽きようとしており、この
手記を書き終えた時には永久に
ハイドになってしまっているだろう。

ハイドが処刑されるか自殺するかは
分からないが、それはもはや私とは
無縁な人物に関わることで、手記の
終わりが私の人生の終わりである。

私は、あの不幸なヘンリー・
ジキルの生涯を閉じる。

 

🌗漱石『こころ』に通じるもの

 さて、いかがでした?

 

すべての秘密を明かす長い手記

(遺書でもある)で閉じられるところは

夏目漱石の『こころ』に似ていますよね。

 

実際、英文学の先生だった漱石

ティーヴンソンをよく読んでいたのは

確かなことなんです。

 

いや、だからといって、『こころ』の着想の

源に『ジキル…』があったとまで言うだけの

証拠はないのですが、ともかく『こころ』の

先生は「上」で、郷里では「田舎者だから

悪い人間はいない」というようなことを

言った学生の「私」に対して、

こう教えていますね。

 

しかし悪い人間という一種の人間が

世の中にあると君は思っているんですか。

 

そんな鋳型にいれたような悪人

世の中にあるはずがありません。

 

平生はみんな善人なんです、少なくとも

みんな普通の人間なんです。

 

それが、いざという間際に、急に

悪人に変るんだから恐ろしいのです。

          (上 二十八)

         04b2e594e653ea86c74acd3b884dba46

 

もちろん、このあたりは伏線の匂いを

ぷんぷんさせている部分で、実際

「下 先生の遺書」の内容の予告に

なっているわけです。

 

そして、その長い「遺書」でその自分もまた

平生は「善人」であったはずが「いざという

間際に、急に悪人に変った」一人であり、

「正直な路(みち)を歩くつもりで、つい

脚を滑らした馬鹿もの」(下 四十七)

であった、その苦しい経緯が細かく

語られていくのです。

 

「遺書」の末尾に「私は私の過去を

ともに他(ひと)の参考に供する

つもりです」とあるのは、だから、

上記のような言葉で語られてきた

善/」の分裂・交替というた主題を

踏まえてのことだったのです。

 

こういう視座から見ると、漱石の『こころ』は

SF的趣向や怪異趣味を除去してグッと

シリアスにしたジーキル博士とハイド氏』…

 

として読むこともできそうなんですね。

 

🌗善人はどのように形成されるか❓

となると、ここで浮上するのはこんな問題。

 

善人ジキル博士の内部にはもともと確実に

ハイド氏的な部分があったからこそ、

その部分が現実に一個の悪人となって

姿を現してしまった。

 

『こころ』の先生にしても「善人」が

「急に悪人に変った」ということは、

もともと「悪人」的な部分を内部に抱えて

いたからで、それをジキル博士同様、偽善の

仮面で覆い隠していただけではないのか…

 

 

 

この問題、突き詰めると、

善人も実際はみな偽善者にすぎないのではないか

という、少々恐ろしい懐疑に行きつきます。

 

まあ、そこまで突き詰める必要はないのでしょうが、

自分を善人だと認識し、悪人になったことなど

一度もはないと思っている人は、それなら

そのご自身のはどのようにして形成された

ものなのかを、一度、考えてみられては

いかがでしょう。

 

🌗承認欲求からの卒業が必要だ

 まあ、このような難問に対して出てくる

答えは決して一つではないでしょうが、

それらを一つ一つ検討している余裕は

ありませんので、ここでは、

フロイトユングと並ぶ心理学の巨頭と

見られているアルフレート・アドラー

考え方を借りてみましょう。

 

あなたのは、少なくともその土台部分は

子供時代に作られたものに違いありませんが、

子供はどのようにしてそれを形成して

いくのでしょうか。

 

最も大きな要因が(親などへの)

承認欲求にあることは明らかでしょう。

 

だから、たとえば万引きをしてくると

褒めてくれる親のもとに育てば、

盗みをと考える人間が育っても

少しも不思議はありません。

 

が、ほとんどの親は盗みなどをとして

罰して子を育てますから、子供は

その承認欲求にしたがって、

盗みなどのを行わない善人として

つまリは(親にとっての)いい子として

自己形成していくわけです。 

 

それはそれで結構なのですが、

生きにくさ不幸の原因として

アドラーが指摘するのが、この

承認欲求が強すぎ、大人になっても

そこから抜け出せないでいるような

場合なのです。

 

いい子人生の悲劇の始まりである」

 とシーベリーという哲学者も言っています。

 

「大人になっても抜けきれない承認欲求」の

問題をめぐっては、こちらもご参照ください。 👇 

rhinoos.hatenablog.com

 

 

逆に言えば(親などへの)承認欲求

生きてきて、いまだにそれを引きずって

いる人は、早くそれを自覚して「いい子」を

卒業するのが幸福への早道だ!

 

と、自分の経験からも強く思うので、

それをあなたにお伝えしたいのです。

 承認欲求

 

 

承認欲求の対象は親や教師などの

年長者とはかぎりません。

 

あなたが既婚者であれば、いつの間にか

妻(or夫)にこの承認欲求を向けるように

なっている自分に気づくことはありませんか❓

 

そうであれば、そこからも

卒業する必要があります。

 

真の幸福を目指すならば!

 

 

👺ドリームキラーには承認されなくていい

このアドラー理論を当てはめれば、

というわけで、もしあなたが退職や

転職をためらっている理由のうちに、

親や配偶者への承認欲求が絡んでいる

ことに気づいたなら、ぜひそれを

卒業してください。

 

本当に退職や転職に踏み切るかどうかは

その上で考えるようにしないと、

このバケモノにとらわれているかぎり、

考えはどこまで行っても堂々巡りで

ラチがあかない可能性が大きいです。

 

また踏み切った場合も、承認欲求

残存していれば、その対象である

親や配偶者があなたを阻止・妨害しに

かかる可能性もまた大きいのです。

 

 

 

 

これら、自分の夢(ドリーム)を止めに

かかる存在のことをドリーム・キラー

呼ぶことがあります。

 

 つまり、夢を否定したり、

批判したりしてくる近親者。

   

「危ないからやめなよ」

「そんなのお前には無理だよ」

「今の時代、厳しいから諦めな」

 

こういう助言は多くの場合、

あなたのためを思う善意によるものです。

 

もしあなたがその人への承認欲求

まだまだ囚われている場合は、

とても無下に退けることなど

できないでしょう。

 

その意味で、こういう場合は、

あなたが承認欲求を卒業できているか

否かの試金石ともなりうるでしょう。

 

あるいは、これを振り切って初めて

「卒業できた」という実感が

もてるのかもしれません。

 

 

私の場合は、いつの間にか教師になって

いましたが、これが本当にオレの

やりたかったことなのか…

 

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つまるところ親の期待に応えた結果に

すぎないんじゃないか…

 

という疑問にけっこう早くからぶつかり、

ついに早期退職という形で「自己破壊」を

果たしました。

 

もちろん無茶苦茶にカオスに突入した

わけではなく、本当にやりたいこと、

つまりは(ドリーム)を明確な目的地として設定し、

一定の目算・計画をもって新しい仕事を始めたのです。

 

で、もちろんそれは反対に遭います。

親がまだ元気なら親、妻(or夫)がいれば、

当然、その妻(or夫)が止めにかかることでしょう。

 

 

 

いやまた場合によっては、本人自身が

「やっぱ、やめとこ…」と止めにかかる

かもしれません。

 

これら、自分の一部をも含めて、

夢(ドリーム)を止めにかかる存在のことを、

ドリーム・キラーと呼ぶことがあります。

ともかく、ここは、これはどうしたって、

振り切らなくっちゃお話になりません。

 

を叶えるためには。

 


だから、ここを乗り切る便法は

ドリーム・キラーとはなるべく話さないこと

 

 

適当にあしらっておいて、わが道を行くこと。

 

信じる人の言葉にだけ耳を傾け、

実践していけばよいのです。

   

結論。

夢を叶えるまでは不要な要素は全て断つ。

これが一つの理想で、それが実際上、

不可能でも、可能な限り接近していく

べきなんです。 

👺 まとめ

 いかがでしたか?

 ドリームキラーの対処の仕方としては

気にしないこと。

 

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気にしたら、それだけブレーキを

踏むことになり速度が落ちていきます。

 

速度が落ちると、どうでもいいことに関して

目がいってしまって、さらに速度が落ち、

しまいには所期の目的を忘れてしまうかもしれません。

 

いったん(=目的地)を設定したからには、

そこへ向けて一点集中、スピード感を持って

取り組んでいくこと

 

その方が結局、得をすることになるのです。

 

 

さあ、思い切ってやってやりましょう。

まだ運命は変えられる」のです!